日本マンガ学会 九州マンガ交流部会のご案内

  日本マンガ学会 九州マンガ交流部会 第19回例会

日時: 11月13日(土) 14:00〜16:30

場所: 熊本大学 全学教育棟 E203教室(入場無料)
      
(下記の「熊本大学 キャンパスマップ」黒髪北地区の17番の建物です。)
http://www.kumamoto-u.ac.jp/daigakujouhou/campusjouhou/shuyou_shisetsu/kurokamikitaku.html


発表: 'Geek'から’Otaku'へ: 
     オーストラリアの日本文化交流イベントからみる
    「マンガ・アニメ」のグローカル
        濱野 健氏
         (オーストラリア西シドニー大学大学院博士課程)

     ワンピース公園でみえてきた街づくり
        松江慎太郎氏
      (ワンピース公園実行委員会「グランド12」会長)

発表要旨:

・濱野 健氏

日本のマンガやアニメを日本国内のみで語ることは徐々に難しくなり、マンガや
アニメの大衆化は今や国境を越えて、グローバルに広がりつつある。マンガやア
ニメのグローバル化は、日本から最新の情報が海外に波及し海外ファンがそれを
消費するという一方通行な流れに留まらない。実際には、それぞれの社会や文化
の文脈で再解釈が加えらる「グローカル化」を到るところでかいま見る。こうし
た状況をふまえ、今回の発表ではオーストラリアのシドニーを中心として行われ
ているAnimaniaというイベントに注目する。Animaniaは地元の日本マンガ・アニ
メファンの交流の場に留まらず、より多様な人々が日本のマンガ・アニメという
メディアを通じて交流できる場として催されている。そこは、多様なエスニック
・バックグラウンドを持つ「オーストラリア人」に加え、現地在住の日本人永住
者や日系団体も巻き込みつつ、彼らの相互交流の場として機能している。さらに
、日本にたいしての心理的・地理的近接性や日本語教育の普及などの文化的・社
会的独自性の影響も大きい。本発表では、そうしたシーンを、Animaniaの企画者
や参加者などの聞き取りを中心として紹介することを試みる。こうした文化のグ
ローカル化を語る上で現地の文化産業やテクノロジーそしてそこに介在する政治
(オーストラリア国内のメディア検閲や日本政府の「ソフトパワー戦略」)と
の関連についても言及したい。


・松江慎太郎氏

熊本において、週刊少年ジャンプ連載作品「ワンピース」(尾田栄一郎)を
モチーフにした公園建設をめざし運動を展開する「グランド12」の活動のねらい
や、マンガをテーマとした地域づくりの可能性や課題について報告を行なう。


例会問合せ先: 熊本大学文学部 鈴木寛之 suhiro@kumamoto-u.ac.jp